大悲庵のブログ

高野山真言宗大師教会

葬儀法要

戒名と多様性

戒名をお付けする時、必ず故人様のお人柄をご遺族に伺います。「穏やかで優しい人でした」が、とっても多いのです。世の中には穏やかで優しい人しかいないのでは、と思うほどです。自分の身近な人には穏やかな人は見当たらないので、羨ましいと思いつつ、故…

仏教の勉強

最近は葬儀社様の職員さんでも若い女性が霊柩車の運転をしたり、と活躍なさっておられます。納骨堂や霊園様でも女性が多くいらっしゃいます。尼僧が珍しいからでしょうか、若い女性職員さんに話しかけられることが多々あります。みなさん熱心で「もっと仏教…

布教師講習会

本山布教師講習会が大阪で行われ、行ってまいりました。葬儀についての社会学的講演と葬儀の際の法話についての講演の2本立てでした。社会学の『宗教に関する関心』などについてのデータは偶々修士論文を書いた際に触れたことがあり、すんなりと理解できまし…

畏怖と信仰心

先に書いたように高野山真言宗の場合、「得度」をしただけでは、"本来"ご葬儀などを執り行うことは出来ません。しかしその段階で葬儀を執り行なっている方がいらっしゃいます。 その得度の段階で留まっている御仁(定年後に得度し加行する気は無)が「これから…

得度から先に進めない

「得度はしたけれど先に進めない」偶に相談されます。 高野山真言宗の場合、「得度」をすると本山に僧籍簿が作られます。本来、それだけではご葬儀などを執り行うことは出来ません。「授戒」「四度加行」と進み、「伝法灌頂」に入壇して阿闍梨となります。こ…

香川県善通寺で講習会

荒城 賢真先生の引導作法の講習会は受講者が60名以上いらっしゃいました。改良服でOKという「講習会」ではありましたが、実質「伝授」の内容でした。自分は引導作法の伝授は高野山で四名の大阿様方の教えを『二巻書』や『真言宗壇用経典』などのお次第でお授…

法要室のご利用~仏様の存在

板橋の法要室のご利用をいただく機会が増えてきました。参列がお二人、というケースが多いです。法要室ご利用に費用は不要です。四十九日法要など、自宅以外で行う方が増えてきたようにも思います。本当に小さな庵ではありますが、できうる限り日々自行(理趣…

親切ひとつで笑顔がふたつ

阿字観指導者養成の後期講習まで、どんどん日にちが迫ってきていて、前期講習で学んだことを自分の中に落とし込もうと焦っております。復習していく過程で、高野山真言宗の座主もつとめられ、金剛峯寺の阿字観道場を発願された中井龍瑞大僧正の『密教の一字…

施餓鬼

盆供養のため、施餓鬼幡をお供え。

映画『生きる』と『追弔和讃』

ご葬儀のお通夜で私は追弔和讃という讃仏歌を唱えさせていただきます。この追弔和讃は「人のこの世は長くして、変わらぬ春と思えども」という歌詞で始まる亡くなった方を追悼する曲です。高野山大学学生時代、ご詠歌の詠監という最高位の先生に指導を受けた…

ペット彼岸供養

以前、春秋のお彼岸は、あるペット霊園の彼岸会に毎年出仕してしておりました。今は自坊でペット供養が出来、彼岸だけでなく通年で供養が出来ます。小さなお塔婆を建てました。

2023年法務

明日は本年初法務です。 年末年始で火葬場は混んでいたようで、初七日を過ぎた方の火葬も珍しくありません。 式中初七日は当たり前のように行いますが、式中四十九日もリクエストがあったりするようになりました。合理化なのかもしれません。が、親しい方は…

尼僧の葬儀法要

師僧の寺では、回忌法要を200回近く経験させていただいた後、葬儀を執り行わせていただけるようになりました。その後、現師僧から「今後は自身で法要の依頼を受けてよいですよ」と言っていただき現在に至ります。 葬儀に出仕しますと「尼僧さん珍しいですね…