大悲庵のブログ

高野山真言宗大師教会

生きる LIVING

先ごろ、追弔和讃と映画『生きる』について書いたのですが、リメイク映画『生きる LIVING』を先日映画館で見てきました。好きなイギリス俳優のビル・ナイ氏主演。イギリスの文化を深く知っていればもっと楽しめるのだろうなぁ、と溜息。
世の中には「知っていればもっと楽しめたこと」が多いものです。

昨年、林覚乗先生の法話を聴きに参ったとき、「生存しているが生きている人は少ない」という言葉がありました。映画『生きる』はまさにそのものの内容です。リメイク映画のなかで主人公が言います。「生きることなく人生を終えたくない」
阿字の子である私たち、何かしらの役目があってこの現実世界に生まれてきたのです。その役目は目の前にいる誰かに少しでも笑顔になってもらうこと、少しでもどなたかの役にたつこと、という身近なことなのだと考えます。それが出来ることが、ただ生存しているとは異なる「生きる」ことなのだと。